Alice00

 ありすは、14歳の少女が一人で寝るには大きすぎるベッドの中で、悶々としていた。
 壁にかかった年代物の時計の長針と短針がXIIのところで重なっている。
 ありすにとって、こんな夜中まで起きていたのは、初めての経験だった。
 そして、その原因が何なのか、ありすには分かりすぎるほど分かっている。
 今日の昼間、他愛のない悪戯心から、父親の部屋に内緒で入り込み、ポルノグラフィーを発見してしまったからだ。
 それは、白人女性と黒人男性が、互いの体を愛撫し、最終的にセックスにいたるのを描いた、無修整のグラビアだった。
 ありすとて、性的な知識が皆無というわけではなかったが、それは不充分なものであった。これまで耳にしていた悪友の話から、かえって様々な疑問を抱いてもいた。その疑問の幾つかは、問題のグラビアによって、解消された。
 その代償として、ありすは、父親に対する幻滅を感じていた。
 日本有数の巨大外資系企業の有力役員である、北欧出身の端正な顔立ちをした父親は、ありすの学友たちの憧れの的であったし、それは、ありす自身にとっても例外ではなかった。
 ありすとて、父親を聖人君子と思っていたわけではない。しかし、動物的な欲望など超越していると、ありすは、素朴に信じていた。
 そうではないということを知り、ありすは幻滅するとともに、父親への無制限な憧憬から解放されたのだった。
 そして、それとともに、ありすは、ある種の安心感を抱いていた。
 その安心感に導かれるように、ありすの手が、先ほどから甘く疼いているある場所に、そろそろと近付いていく。
「――だれ!?」
 ベッドのすぐそばに、ありうべからざる気配を感じ、ありすは、羽毛布団を跳ね飛ばすようにして上半身を起こした。
 そのありすの体を、気配の主が、再びシーツの上に押し倒す。
 それは、でっぷりと太り、大きな顔に下卑た笑みを浮かべた、中年の男だった。
 父親ではない。ありすの父親とは似ても似つかない、脂ぎった扁平な顔と、禿げかけた頭。その上、白いブリーフ一枚のみを身に付けた半裸という外観に、ありすの全身に怖気が走る。
 男の負の面を凝縮したようなその中年男は、小さな目で、自らが組み敷いたありすを舐めるように見つめていた。
 幼いデザインのパジャマの上からでもわかる、未成熟な輪郭の胴体に、ほっそりとした長い手脚。軽くそばかすの浮いた、白く滑らかな肌。大きな緑褐色の瞳と、可愛らしい鼻と口は、日欧ハーフの血によるものだろう。普段はポニーテールにまとめられている、明るい栗色の腰まである艶やかな髪が、今は、白いシーツの上で乱れている。
 そんなありすの両手首を頭の上でまとめ、左手一本で、中年男が拘束した。
「あううっ、い、いや……はなしてくださいぃ……!」
 ありすが、身をよじって、中年男から逃れようとする。
 その動きにより、パジャマの裾がまくれ、白い脇腹が見え隠れする様子すらも好色な目付きで視姦してから、中年男は、その口をありすの耳元に寄せた。
「ひぁ……」
「ありすちゃん、今、オナニーしようとしてたでしょ?」
「!」
 男の不躾な言葉に、ありすが、涙に濡れた瞳を見開く。
「今夜だけじゃなくて、いつも、ボクみたいな男に痴漢されたりとか、レイプされたりとか、そういうの想像してしてるんでしょ? ねえ、どうなの?」
「ど、どうしてそんなこと……」
 そこまで言って、ありすは、激しくかぶりを振った。
「違います! そ、そんないやらしいこと、想像なんてしません!」
「嘘なんかついてもすぐ分かっちゃうよ。ぐふふ、ありすちゃんは、いつもいつも、カッコイイお父さんのことじゃなくて、ボクみたいな汚らしい中年男に犯されるところを想像しながらオナニーしてたんだ。まったく、とんでもない変態さんだねえ」
「あううっ、い、いやぁ……」
 決めつけるような中年男の言葉に反論できず、ありすは、ただ顔を背けた。
「ふうふう、ありすちゃん、可愛いねぇ……甘いいい匂いがするよぉ……」
 これから口にするエサに犬がそうするように、鼻を鳴らしてありすの匂いを嗅ぎながら、中年男が、空いている左手でありすの腰の辺りをまさぐる。
「ひっ……! あっ、あっ、イヤです。触らないで……!」
「これから自分でいじろうとしてたんじゃないのぉ? こんなふうに……」
「キャッ!」
 中年男の指先が、ありすの股間に服の上から食い込む。
 そのまま、中年男は、パジャマとショーツ、二枚の薄い布越しに、ありすの秘めやかな部分を指で上下に擦り始めた。
「いやっ、い、いやです……! やめて、ください……いやぁ……!」
 ありすのか細い悲鳴は、分厚い木製の扉や、防音ガラスの嵌った窓に遮られ、部屋の外には漏れない。
 中年男は、なおも、ありすのその部分を刺激し続けた。
「あううっ、うっ、うく……もう、いやぁ……あうっ、うううっ、うく……やめて……」
「そんなに嫌がることないでしょ、ありすちゃん。いつも自分でしてることじゃないか」
「い、い、いつもなんて……してませんっ……あうっ、ううぅ……」
「また嘘ついた。バレバレだよ。それに、パパやママだってしてることなんだから」
「そんな……あうううっ!」
 中年男の言葉によって生じた隙を突くように、中年男の右手が、ありすのパジャマの中に潜り込み、ショーツに触れる。
「うひひひひ、湿ってるよ、ありすちゃん」
「あううっ、そ、そんなぁ……ひ、ああン……!」
 中年男の指先がクロッチをなぞり、ありすが、びくんと体をおののかせる。
 中年男は、ありすの貝殻のような耳朶に生温かい息を吐きかけながら、おぞましい愛撫を続けた。
「うっ、うううっ、うく……んあ、あうぅ……はぁ、はぁ、はぁ、んっ、んくぅ……」
 ありすが、声が出そうになるのを、懸命にこらえる。
 だが、そのこと自体が、現在、ありすがある感覚にとらわれていることを証だてていた。
 毎夜のように、背徳感とともに味わってしまっていた、甘い感覚。それが、さらに強く鋭いものとなって、ありすの敏感な部分を苛み続ける。
 今や、ありすは、抵抗のためではなく、刺激に対する反応として、その幼い体を悩ましげにくねらせていた。
「あうっ、んっ、んくぅ……あっ、あうっ、んく……はぁ、はぁ、はぁ……ん、んんんんんっ……!」
「ありすちゃん、感じちゃってる?」
「そんな……そんなこと……ん、んんんっ……!」
「隠してもバレバレだよ。もう、パンツがびちょびちょになってるんだから」
「あうううっ……」
 誇張されてはいても、ありすのショーツが蜜に濡れてしまっていることは事実である。ありすは、何も言い繕うことができない。
 中年男は、満足げな笑みを浮かべながら、ショーツを横にずらし、ありすのクレヴァスに直に触れた。
「ひあ……!」
 ありすが、声を上げる。
 中年男は、ありす自身もまだ知らない性感帯を探るように、太い指を這わせ始めた。
「あううっ……そこ、そこ、さわらないでください……ん、んぐ、んんんっ……ひゃっ!」
 肉の莢に隠れていた敏感な箇所を探り当てられ、ありすが、驚いたような表情を浮かべる。
 中年男は、ありす自身が分泌させてしまった愛液を塗り込めるように、指先でクリトリスを愛撫しだした。
「ひあ、あ、ああぁ……や、やめ……あっ、あうっ! そこ、そこは……あっ、あうっ、うく、んくぅ……!」
 乱暴ではないが無遠慮な指使いに、ありすは、他愛無く声をあげてしまう。
 中年男は、なおもクリトリスを攻め続けながら、ありすの可憐な耳たぶを舐め回した。
「ひうっ、んっ、んああっ、あう、んううっ……あっ、あっ、いや……あ、あああああっ……!」
 これまで想像もしたこともなかった感覚がありすを包み込んでいく。
 ありすは、まるで夢の中にいるような非現実感に、いつしか、完全になされるがままになっていた。
「……ありすちゃん、舐めてあげようか?」
「えっ……?」
「ありすちゃんのここ、舐めてあげようか? あの、パパが隠してた本にあったみたいに……」
「…………」
 ありすの脳裏に、黒人男がピンク色の舌を白人モデルの秘部に這い回らせている写真の映像が、フラッシュバックする。
 ありすは、明確な拒否の言葉を口にすることができず、それを、中年男は、同意と受け止めたようだった。
「舐めてあげるよ、ありすちゃん。その代わり、ありすちゃんにもお返ししてもらうからね」
 そう言って、中年男は、すっかり力の抜けていたありすの下半身から、素早くパジャマとショーツを脱がせた。
「あっ、ま、待って……きゃあああっ!」
 ようやく声を出したありすが、悲鳴をあげる。
 自らもブリーフを脱ぎ捨てた中年男が、ありすの上に逆さまにのしかかり、すでに完全に勃起しているペニスを、顔に押し付けてきたのだ。
「あっ、あっ、イ、イヤ……んあ、あひい!」
 生理的な嫌悪感から上がるはずだった悲鳴が、別の刺激により塗り潰される。
 中年男は、むごいほどにありすの細い両脚を割り開き、ピンク色の秘部に押し当てた舌を激しく蠢かせていた。
「あっ、あうっ、んあ、ダ、ダメです、き、汚い……ひっ! ひあっ! ん、んく、んああ、ダメぇ!」
 中年男が、舌先や、舌の裏側の柔らかい部分を駆使して、ありすの秘唇を刺激する。
「あううっ、んあ、あっ、ううっ! あっ、あうっ、あひ……あ、あン! や、やっ、んああ……はっ、あひぃ……!」
 ありすの声が、徐々に、甘く濡れていく。
 そのことに興奮したのか、中年男が、さらに醜く膨張した肉幹を、ありすの可愛らしい顔になすり付ける。
「んぷ、あうううっ! あっ、あああっ、やめ……んぶっ! ハァ、ハァ、あう、ひああ……!」
 両親に花のように大事に育てられ、人の悪意に晒されずに生きてきたありすにとって、中年男の行為は理解や想像の埒外にあった。
 それゆえ、容易くパニックに陥ってしまったいたいけな心を、強制的に与えられる快感が侵食していく。
「あっ、あうっ、うぶっ! は、はひ、んぐぐ、うあ、く、苦しいぃ……はっ、はひっ、んあ、あっ、あううっ……!」
「ぴちゃぴちゃぴちゃ……ふうふう、ちゅぶぶ、ちゅばちゅば、じゅぱじゅぱじゅぱ……」
 中年男は、ありすの秘部に舌を這わせながら、自らの肉棒を執拗にありすの顔面に擦り付けた。
 顔を犯す腺液にぬめるペニスの感触と、生臭い精の匂い、呼吸を満足に行えない苦痛、そして、巧みなクンニリングスによってもたらされる、ごまかしようもない強烈な快楽が、純白だったありすの性経験を変態的な色に染めていく。
 それに抗うには、ありすは幼すぎ、そして、純真すぎた。
「あっ、あっ、あっ、あうっ、んく……あ、あぁン! んあ、あっ、あぶっ、んう、ぷはっ! は、はぁン……!」
「じゅるるるるる……はぁ、はぁ、うぐぐ、出るっ!」
「きゃあああン!」
 中年男の放った精液が、ビチャビチャとありすの顔に降りかかる。
 しかし、ありすは、ほとんどよけることなく、それを受け止めてしまった。
「ふう、ふう、ふう、あああ、出ちゃったよ、ありすちゃん。うひひひひ、ほら、ぼーっとしてないで、お口に咥えて綺麗にして!」
「んむむむむむむっ!」
 強い口調で言われ、ありすは、たった今ザーメンを放ったばかりの肉棒を、口に含んでしまった。
「おっ、おっ、いいよ、いいよぉ。これ、シックスナインっていうんだ。覚えとくんだよ」
 ありすの口腔の感触に、ペニスを萎えさせる間もなく再び勃起させながら、中年男は、軟体動物じみた分厚く長い舌で、ありすの秘裂を繰り返し抉った。
「ふぐぐっ、んう、んうぅ……! ん、んふ、んふぅ……!」
「ふうふう、ただ咥えるだけじゃなくて、唇や舌を擦り付けるようにするんだよ。それで、ボクを気持ちよくしてくれたら、ボクもありすちゃんをもっと気持ちよくしてあげるからねぇ」
「んっ、んう、んううぅ……んぶ、ちゅぶぶ……」
 中年男の言葉をどこまで理解したのか、ありすは、まるで催眠術にでもかかったかのように、口の中で舌を動かし始めた。
 その拙い舌使いに応え、中年男が、ベチャベチャと下品な音をさせながら、ありすの秘部を舐め回す。
「ンう、ンうううっ、んちゅ……ふう、ふう、ふう、んむむ、んむ、んむむっ、んちゅちゅ、ちゅぶ、んふ、んふぅ……!」
 中年男の肉棒を咥えた唇から、くぐもった喘ぎが漏れる。
 その響きには、快楽の色とともに、未熟なマゾ性の萌芽すら、うかがえた。
 そんなありすの口唇に、中年男が、まるで女性器にそうするように、ペニスを出し入れする。
「ちゅぶ、ちゅぶ、んぶぶ、ふう、ふう、んふん、んふぅ……」
「そうそう、絶対に歯を立てないで……唇を締め付けるようにしながら、舌をウネウネ動かすんだ……」
「んむむっ、ちゅ、ちゅぶ、ちゅぶっ、うぐ、んむむむ……」
「おおっ、その調子……! ふうふう、これはご褒美だよ」
「んんんっ! んく、んっ、んっ、んふ、んふぅ~」
 ありすと中年男の舌使いが次第に大胆になっていき、それとともに、二人の間で交換される快楽が、大きくなっていく。
 生来の素直さと従順さによるものか、ありすは、中年男の教え込む性技を驚くべき速さで吸収してしまっていた。
「んっ、んぶっ、うぶぶっ、ちゅぶ、ちゅぶぶ、んちゅ、ちゅぶぶっ……! ふう、ふう、ふう、んうっ、んんん~っ!」
「ちゅばちゅばちゅば……ぷはぁ、ありすちゃん、イきそうになってるね?」
「んむ、ちゅぶっ、ぷはっ、はぁ、はぁ、い、いく……? なんですか、それ……」
「ぐひひ、最高に気持ちよくなるってことだよ。そうなりたかったら、ボクのチンポを思い切り吸うんだよ」
 そう言って、中年男は、返事を聞くことなく、ありすの口の中に改めて肉棒を捻じ込んだ。
「うぶぶぶぶっ!」
「ほら、吸って吸って! 赤ちゃんがオッパイ吸うみたいにチューチューするんだよ!」
 中年男が、催促するように腰を使う。
「んぶっ! ぷふ、ん、んぐぅ! ん、んん、んちゅっ! んんんん! んちゅぅ~!」
「おっ、おっ、そうそう、うひひ、やっぱりありすちゃんもイきたいんだね」
 喜悦に口元を醜く歪めた後、中年男が、剥き出しにしたありすのクリトリスを口に含み、お返しとばかりに吸引する。
「んむむむむっ! んふ、んふぅ! んっ、んちゅっ、ちゅぶぶぶぶ……じゅずずずずずずず!」
 口内の肉棒を強く吸うほどに快楽を与えられ、ありすは、ほとんど夢中になって中年男の肉棒をバキュームした。
 クンニリングスを続けながら、中年男が、本格的に腰をピストンさせる。
「んぶぶっ! ちゅぶ、ちゅぶっ、んぐ! んうっ、んふぅ! んっ、んぶっ、んふ、ん、んんんんんんんんん!」
「じゅぱじゅぱじゅぱ……ふうふう、出るよ、もうザーメン出るから、ゴックンするんだよ! そしたら、イかせてあげるからね!」
 そう言ってから、中年男が、ありすの秘部に再びむしゃぶりつく。
「んんんんん~ッ! ん! ん! んぐぐ、んちゅちゅちゅちゅ……んんんんんっ!」
 未知の領域に至るまで高まった性感に、ありすが、肉棒に塞がれた口で戸惑い混じりの声を上げる。
「おおおっ、出る、出る、出るっ!」
「んぶっ!」
 ありすの口内で、二度目とは思えないほど大量のザーメンが弾ける。
 中年男は、射精を続けながら、健気に膨らんだありすのクリトリスをきつく吸いたてた。
「うぶぶっ! ぷはあっ! あっあっあっあっあっ! ひああああっ! ああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーッ!」
 生まれて始めてのアクメに、ありすが、中年男に組み敷かれたままの華奢な体を仰け反らせる。
 ありすの口から解放され、それでもなお精液を吐き出し続ける肉棒を、中年男は、しつこくありすの顔になすり付けた。
「んぷ、あううっ、うぶ、ぷはぁ……あ、あううっ……ハァ、ハァ、ハァ……あ、あひぃ……」
「ふう、ふう、ふう、ふう……くっくっく、ありすちゃんのザーメンまみれの顔、すっごくいやらしいよぉ」
 体を起こした中年男が、今度は、だらしなく開いたままのありすの両脚の間に腰を下ろした。
 そして、唾液と精液にぬめる亀頭部を、愛液に濡れたままの秘裂に押し当てる。
「あううっ……ダ、ダメぇ……」
 ありすが、弱々しい声を上げながら、絶頂の余韻によりうまく動かない体をよじって、中年男のペニスから逃れようとする。
「うひひひひ、ほら、ボクのチンポ、まだビンビンなままだよ。これも、ありすちゃんがあんまり可愛くていやらしいからなんだからね」
 ぬけぬけとした口調で言いながら、中年男が、左手でありすの腰を固定し、右手に握った肉棒の先端で、ひくひくとおののく肉の花弁を繰り返しなぞる。
「はぁ、はぁ、ああ、イヤぁ……こ、こわい……」
「怖がることなんてないんだよ。ありすちゃんのいやらしいオマンコなら、すぐに気持ちよくなるから」
 そう言って、中年男が、完全に回復した肉棒を、徐々に進めていく。
 無垢なはずのありすのそこは、溢れ出た花蜜と、絶頂に後に訪れる弛緩によってか、驚くほどスムーズに中年男の肉幹を迎え入れていった。
「あっ、あっ、ウ、ウソ……痛くない……」
 噂に聞いていた破瓜の激痛が存在しないことにむしろ驚くありすの膣内に、さらに、ペニスが侵入していく。
「あぐぐぐぐっ……んあ、はひぃ……あ、あ、あうううう……」
 体の内側が押し広げられる感覚に声を上げながらも、ありすは、その幼い顔に不釣り合いな、女の表情を浮かべていた。
「んはっ……!」
 肉棒の先端で最奥部を圧迫され、ありすが、大きく息をつく。
「ほ~ら、見てごらん。ありすちゃんのいやらしいオマンコが、ボクのチンポをぐっぷり咥え込んでるよぉ」
 言われて、ありすは、中年男との結合部分に視線を向けた。
「はわわっ、す、すごい……!」
 両手で口元を慎ましげに覆いながらも、ありすが、目元をぽおっと桜色に染める。
 中年男の言葉通り、ありすの幼い膣壺は、膨れ上がった肉幹の八割ほどを、健気に飲み込んでいた。
「はぁ、はぁ、はあ、んく……い、いやらしいぃ……」
 潤んだ瞳をその部分に向けたまま、ありすが、明らかに興奮した様子を見せる。
 中年男は、下品に舌なめずりをしてから、ありすのウェストを抱え直し、腰を使い始めた。
「ひああっ、あ、あうっ、んぐ、うぐぅ……! は、は、はひ、あひっ……! んっ、んああっ、あうっ、ああっ……!」
 緩やかではあるが遠慮のないピストン運動に、ありすは、さすがに苦しげな声を上げる。
 だが、しばらくするうちに、その声は、甘やかに濡れた響きを帯びていった。
「あうっ、んく、あううン……! あっ、あっ、あひン……! あう……! あ、あ、あ、ンああ、ああぁン……!」
「どうだい、ありすちゃん、気持ちいいだろう?」
 中年男が、紅潮したありすの顔に顔を近付けながら、尋ねる。
「んああ、そ、そんな、そんなことぉ……んむっ!」
 ザーメンの残滓に汚れたままの半開きになった唇が、否定の言葉を紡ごうとした瞬間、中年男のキスが、それを遮った。
「んむっ、ん、んぐ……んうう、ん、んちゅ……んんんんん……!」
 望まぬ口付けを押しのけようとしたはずのありすの両手が、中年男の頭部に添えられたまま、ほどなくして動きを止める。
「んううっ、んっ、んふぅ……ん、んぐ、んっ……! ちゅぷ……ん、んちゅっ、ちゅむむむむ……んふ、んふン、んちゅ、んふぅ……!」
 中年男の巧みな舌使いで口内を犯されるのと同時に、ペニスのねちっこい動きで蜜壺を蹂躙され、ありすの抵抗への意思が、傍目に分かるほどに弱まっていく。
「ん、んむ、んちゅっ、んふ、んふぅン……んちゅ、んちゅ、んちゅっ、んむむ、んぐっ、んうう、んちゅ、ちゅむむむむ……!」
 なおも執拗に上と下の粘膜の性感を刺激されるうちに、ありすは、いつしか甘えるように鼻を鳴らしながら中年男のキスを受け入れるようになっていた。
 下半身では、いたいけな肉壺からさらなる愛蜜が溢れ、中年男のピストンをスムーズにしている。
「ぶちゅ、ぶちゅっ! んむむむ、ぷはっ! はあ、はあ、ありすちゃん、セックスって気持ちいいだろう?」
「ハァ、ハァ、ハァ……あ、あの……はい……」
 粘っこい唾液の糸で中年男の口元とつながったままの可憐な唇が、消え入りそうなかすかな声で、恥ずかしげに、中年男の言葉を肯定する。
「ありすちゃんは正直ないい子だねぇ。ご褒美に、もっと気持ちよくしてあげるよぉ。フンフンフンフン!」
「ひああン! あうっ、あっ、あっ、あひ! あああン! あぁン!」
 ピッチの上がったピストンに、ありすは、あからさまな快楽の喘ぎを上げる。
 中年男は、ありすと体を密着させたまま、さらに激しく肉棒を繰り出した。
「ああっ、あン、あぁン、あひぃン! あっ、あっ、あっ、あうっ! んっ、んああっ、あぁン、ひああぁン!」
「フン、フン! 気持ちいいかい? 気持ちいいでしょ?」
「は、はい、はい! あっ、あっ、あっ、あっ、き、気持ち、いいですっ! んああっ、あっ、あうっ、んあっ、あはぁン!」
 しつこく尋ねる中年男に、ありすが、切羽詰まった声で答える。
「うああ、オマンコがキュウキュウ締め付けてきてるよ。ふうふう、イきそうなんでしょ? ありすちゃん。さっきみたいになりそうなんでしょ?」
 恥丘に腰を擦り付け、肉棒で蜜壺を掻き回すようにしながら、中年男がさらに尋ねる。
「あひっ、んひぃ、は、はいっ……! さっき、みたいにっ、なりそう……あああッ! あっあっあっあっあっあっ!」
 ありすが、中年男の脂ぎった背中に細い腕を回しながら、声を高くする。
「イく時は、きちんとイくって言うんだよ! ふうふう、そしたら、ボクも一緒にイくからね! ふうふう、フンフンフンフンフンフン!」
 中年男が、ありすの性感を追い詰めるべく、最後のスパートをかける。
「ひあああああああああ! あっ、あひっ! あっ! あうっ! あ! あひぃ!」
「ほら、イくって、イくって言って!」
「んひっ! ひぃいいいいいいい! い、いく! いきます! い、い、い、いくぅううううううううううううううううう!」
 ありすが、中年男に命じられるまま、高い声で絶頂を告げる。
 激しく蠢く幼い膣壺に、中年男は、宣言した通りに、大量のザーメンを放った。
「ひああああああああ! いく! いく! いく! いく! いっくぅうううううううううううううううううううううぅーッ!」
 さらなる絶頂に達し、ありすが、中年男にしがみつきながら、絶叫する。
「あっ……あああっ……あう……あ……はへ……んひぃ……」
 二人の結合部の隙間から、ありすの狭い膣内に収まりきらなかった精液が、ごぽごぽと泡立ちながら溢れ出る。
 中年男が、満足げな顔でありすに口付けし、ありすも、うっとりとした顔で口内に舌を迎え入れる。
「んむむむ、ぶちゅぅ~っ! ちゅばっ! はあ、はあ、言いつけ通り、イくって言えたね。ありすちゃん、偉いよぉ~」
「はぁ、はぁ、はぁ……あ……ありがとう……ございますぅ……」
 ありすの、夢でも見ているかのように虚ろな瞳に、中年男の顔が映っている。
「もう、これで、ありすちゃんは、ボクの立派な奴隷ちゃんだ。これから、ボクのことをご主人様って呼ぶんだよ。いいね?」
「は……はい……ごしゅじん……さまぁ……」
 アクメの余韻に浸りながら、ありすは、とろけるように甘い声で、そう答えたのだった……


あとがき